長期投資成功のための6つのステップ

【ステップ3】投資信託(ファンド)について理解しよう

 

世界中で最も多くの人が資産運用に浸かっているのが投資信託です。個別株、債券、よりも多く、アメリカやイギリスに至っては、銀行に残しているお金よりも遥かに大きい金額を、国民は投資信託に入れて運用しています。
考えてみれば、IDECOや積立NISAの投資先も全て投資信託です。
どうしてでしょう。そこには投資信託という金融商品の性質にその理由があります。

その前に……
投資信託とファンドは同じ意味?
はい、どちらも混同して同じものを意味すると考えてもらってかまいません。ちょっとしたそれらを取り囲む法制度の違いだけで呼び名を変えています。投資信託(Investment Trust)という呼び方をするのは日本とイギリスくらいで、他全世界ではInvestment Fundと言う呼び方をします。なのでファンドと呼んだ方が世界基準ではあるかもしれません。ここではファンドと呼ばせていただきます。

ファンドとは

基金という言葉が原語になっていますが、一言でいうと、たくさんの金融商品がパッケージングされたもの、になります。一つのファンドという袋の中に、株、債券、不動産、金、銀、原油、天然ガス、などを何十個、多いところでは何百個も入れて、一つの商品として売りだすのです。

ですが、世界にある19000のファンドの8割は、株によって構成されたファンドとなります。

株がパッケージング化されて一つのファンドとして販売されることで次のようなメリットを生まれます。これらが、ファンドが長期投資に最も適している理由だと言えます。

1 分散投資ができる
投資は分散だ、などというお話しをよく聞くことがあるかもしれませんが、ファンドは一つ買うだけで、この問題をとりあえず解決してくれるのです。
分散投資について少しだけ解説します。
まずソフトバンクの株を持っていたとします。日本では指折りの優秀な企業で、私が信望するあまり、ソフトバンク株に全財産を投資していたとしましょう。しかし猿も木から落ちるではないですが、孫正義でも間違えることはあり、何度か大暴落を起こしています。そのとき全財産をかけていた私はソフトバンクと心中してしまいます。しかしソフトバンク株が、私の資産の100分の1だとしたらどうでしょう。経営が傾いて暴落しても他の99個が順調であれば、何の問題もありません。

 

2少額からできる

株が100個入っているファンドがあり、そこに月々1万円から投資したとしましょう。一万円は、100円ずつ100株ではなく、数百円、数十円とそのファンドのうちで、株が占める構成割合に従って、分散されます。本来、100個の株を一人で買うには1000万円近くかかりますが、みんなでお金を少しずつ出し合って、数億、数十億、数百億という資産がファンドには集められているので、1人10,000円からでも100個の株に分散投資ができるのです。

 

3 プロが管理してくれる

上の例を引き継ぐと、ではその100個の株は、どのように選ばれているの? という話になります。それはファンドマネージャーと呼ばれるプロが選んでいます。プロが数人集まり、徹底的に買おうとしている会社の財務諸表を調べあげます。厳しいファンドマネージャーは実際に会社の工場を見学しに行きます。そうやって厳選された株のセットを私たちは今やスマホのボタン一つで買える時代になったのです。

 また一度100個を集めきったら、それでお終いではありません。水槽の水を綺麗にするように、業績が悪くなっている会社の株を袋からぽいっと排除し、代わりにこれから伸びてきそうな株を見つけてきて、袋の中にいれます。
これらの特性から、私たちは良いファンドさえ選ぶことができ、そこのファンドマネージャーが変わらなければ、買ったままある程度ほったらかしておくことができるのです。利益がでるように、中でプロが調整を続けてくれているのですから。

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